
「毎月5,000円まで電気代がタダ」。
そう聞くと、うますぎて不安になりますよね。実際、App Storeのレビューは★4.3(1,473件)と評価が高く、「本当にタダになった」という声がたくさんあります。
ただ、公式サイトを読むだけでは分からないことが2つありました。
- 19か月目から、毎月560円が必ずかかります(公式トップにもFAQにも書かれていません)
- 一度解約すると、二度と契約できません(再契約の受付は2025年3月で終了)
どちらも約款まで読まないと出てこない話です。この記事では、どういう人なら本当に得をするのかを、計算して正直に書きます。
⚠️ 筆者はタダ電と契約していません。公式サイトの重要事項説明と、利用者のレビューをもとにまとめたものです。
結論:月140kWh以下の人だけ、本当に得をします
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| おすすめ度 | ★★★☆☆(3.5/ただし人を選びます) |
| 得する人 | 月の使用量が140kWh以下の人。ひとり暮らし・日中いない・調理と給湯がガス |
| 損する人 | 月200kWh以上使う人。2人以上の世帯、在宅が多い人、オール電化 |
| 向かない人 | 口座振替で払いたい人/将来また元の電力会社に戻したい人 |
条件に当てはまる人には、本当に強いサービスです。月100kWhなら、東京電力で3,900円かかるところが0円になります。年間で4万円以上の差です。
逆に、月200kWhを超える家庭が乗り換えると、年2万円以上高くなります。ここを間違えると痛いので、まず検針票を見てください。
タダ電の基本情報

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社エスエナジー(東京都港区・2020年設立) |
| サービス開始 | 2023年5月 |
| 無料枠 | 毎月71kWhまで(約5,000円相当) |
| 電力量料金 | 70.00円/kWh(無料枠を超えた分) |
| 基本料金 | 契約18か月目まで:有料時基本料金280円 19か月目以降:最低料金560円 |
| 対応エリア | 沖縄と一部離島を除く全国 |
| 解約金 | なし |
| 支払い方法 | クレジットカード/コンビニ払い(口座振替は不可) |
| App Store | ★4.3(1,473件) |
運営のエスエナジーは、でんきWALK・レシートでんき・ファームでんき・毎日ジャンケンでんき・ビットでんきも手がけている会社です。タダ電はその第1弾にあたります。
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料金の仕組み:71kWhを超えた瞬間、70円/kWh

タダ電の仕組みはシンプルです。
- 毎月の電力量料金から、最大5,000円を割り引く
- 単価は70円/kWhなので、71kWhぶんが実質無料になる
- 71kWhを超えた分だけ、70円/kWhで支払う
問題はこの70円/kWhという単価です。東京電力の従量電灯Bは29.80〜40.49円/kWhなので、おおよそ2倍にあたります。
つまりタダ電は、ほとんど使わない人には無料。たくさん使う人には割高。という設計です。
公式も「電気を5,000円以上利用される方への電気の小売」が収益源だと説明しています。使う人の料金で、使わない人の無料枠をまかなっているわけです。
🔴 公式サイトに書かれていない「19か月目から560円」
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
公式トップページとFAQには「基本料金は、5,000円を超えた月のみ280円」としか書かれていません。しかし、重要事項説明(電気供給サービス提供条件書)には、こう定められています。
| 契約期間 | 電力量料金 | 固定でかかるお金 |
|---|---|---|
| 18か月目まで | 70.00円/kWh | 有料時基本料金 280円(無料の月はかからない) |
| 19か月目以降 | 70.00円/kWh | 最低料金 560円 |
そして約款には、最低料金は電気代が無料になる月でも常に請求されるという趣旨が明記されています。
つまり19か月目からは、電気を1kWhも使わなくても毎月560円。年間6,720円です。
2026年7月1日の改定で導入されたもので、すでに18か月以上使っている人には、同年7月以降の請求から自動的に適用されています。App Storeのレビューにも「タダ電じゃなくなった」「名前も変えたら?」という声が出ていました。
「タダ電」という名前なので完全無料だと思って始めると、1年半後に裏切られた気分になります。最初から知っておけば、それも込みで判断できます。
損益分岐点:月140kWhです
東京電力の従量電灯B(30A)と比べて計算しました。
| 月の使用量 | 東京電力 | タダ電(18か月目まで) | 差 |
|---|---|---|---|
| 50kWh | 2,425円 | 0円 | 2,425円おトク |
| 100kWh | 3,915円 | 2,030円 | 1,885円おトク |
| 140kWh | 5,239円 | 5,110円+280円 | ほぼ互角 |
| 200kWh | 7,423円 | 9,310円 | 1,887円の負け |
| 300kWh | 11,063円 | 16,310円 | 5,247円の負け |
| 400kWh | 15,112円 | 23,310円 | 8,198円の負け |
※再エネ賦課金と燃料費調整額は、どちらの会社でもかかるため除いています
境目は月140kWh前後。19か月目以降(最低料金560円)だと、約135kWhとわずかに下がります。
一般的な使用量の目安はこのくらいです。
- ひとり暮らし:150〜200kWh(在宅時間が短ければ100kWh台前半も十分あり得ます)
- 2人暮らし:250〜350kWh
- 3〜4人家族:350〜450kWh
ひとり暮らしでも、在宅時間が長いと140kWhを超えます。自分がどちら側かは、検針票の「ご使用量(kWh)」を見れば一発で分かります。
夏と冬は要注意です
レビューでいちばん多かったのが、エアコンの季節に無料枠を突き抜ける話でした。
普段は安いんだが、エアコン使ったりすると一気に無料枠が終わる
夏場は猛暑のため5,000円以内に収まらず、支払いが発生した
年間を通して140kWh以下が理想ですが、「春秋はタダ、夏冬だけ払う」というパターンでも、年トータルでは得になることが多いようです。年間の平均で考えてください。
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⚠️ 申し込む前に知っておきたい5つ
① 一度解約すると、二度と契約できません
公式FAQにはっきり書かれています。再契約の受付は2025年3月で終了しました。
「夏だけ他社に戻して、涼しくなったらタダ電に戻る」という使い方はできません。解約は片道切符です。
解約金が無料なので気軽に見えますが、実質的にはいちばん重い制約だと思います。
② 初月の無料枠は日割りです
約款によると、月の途中から供給が始まった場合、無料になる金額は実際に使った日数に応じて5,000円以下に調整されます。
レビューに「初月は4日間の使用なのに支払いが発生した」という声がありましたが、これが理由です。初月だけは請求が出ても、不具合ではありません。
③ 支払いはクレカかコンビニのみ
口座振替は使えません。公式は「電気料金を安く設定するため」と説明しています。口座振替で固定費をまとめている方はご注意ください。
④ アンペア数は変更できません
いまの契約アンペアがそのまま引き継がれ、タダ電では変更を受け付けていません。「40Aから30Aに落として節約」といった調整はできなくなります。
⑤ 紙の検針票は届きません
明細はアプリでのみ確認できます。紙が必要な方には不向きです。
🗣️ 口コミ・評判
App Storeは★4.3(1,473件)。直近のレビュー147件の内訳はこうでした。
| 評価 | 件数 |
|---|---|
| ★5 | 85件 |
| ★4 | 22件 |
| ★3 | 9件 |
| ★2 | 10件 |
| ★1 | 21件 |
★5と★1に割れています。そして読んでみると、割れている理由がはっきりしていました。
高評価の人(=使用量が少ない)
単価設定は高めだが、しっかりタダになる。大体70kwhくらいかな。ひとり暮らしなら時期次第で本当にタダになる
低評価の人(=使用量が多い)
5,000円安くなっても、1kWhあたりの単価が高いので結果高い料金を払うことになります
東北電力で16,000円が、ここは20,000円超えた
つまり評価の割れ方は、そのまま損益分岐点を表しています。サービスが不誠実というより、合う人と合わない人がはっきり分かれるタイプです。
なお「アプリで時間帯ごとの使用量が見える」点は、評価の高い人・低い人を問わず褒められていました。節約の意識づけには役立つようです。
🙆 こんな人におすすめ
✅ 向いている人
- 検針票の使用量が月140kWh以下
- ひとり暮らしで、日中は家にいない
- 調理・給湯がガス
- クレジットカード払いに抵抗がない
❌ やめたほうがいい人
- 月200kWh以上使っている
- 2人以上で住んでいる/在宅ワーク
- オール電化(申し込めますが、使用量が多く確実に損します)
- 将来、元の電力会社に戻す可能性がある
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❓ よくある質問
Q. 本当に無料になりますか?
なります。ただし月71kWhまでです。超えた分は70円/kWhかかります。また19か月目以降は、使わなくても月560円がかかります。
Q. なぜタダにできるのですか?
公式の説明では、アプリ内の広告配信と、5,000円以上使う人への電気の小売が収益源です。たくさん使う人の料金で、使わない人の無料枠をまかなう構造です。
Q. 停電しやすくなりませんか?
なりません。送電設備は東京電力PGなどの送配電事業者のものをそのまま使います。
Q. 今の電力会社に解約の連絡は必要ですか?
不要です。タダ電の供給が始まると自動的に解約されます。
Q. オール電化でも申し込めますか?
申し込めます。ただし公式も「使用量が多くなりやすい」と注意しています。まず損すると考えてください。
Q. 引っ越したらどうなりますか?
引っ越し先が供給可能かどうか、個別に問い合わせが必要です。
💡 あわせて読みたい(電気を変えずに節約するなら)
140kWhを超えていて見送る方へ。契約を変えずにできることもあります。
- 【比較】タダ電・でんきWALKなど6ブランド比較:同じ会社の他プランも計算しました。結論は変わりません
- でんきWALK:同じ会社の姉妹プラン。毎日1万歩あるける人なら、タダ電より守備範囲が広いです
- キャッシュウォーク:歩数でポイント。でんきWALKと同じ「歩く」系を、契約の切り替えなしで試せます
- CODE(コード):レシートを撮るだけ。食費側から取り返す方法です
📝 まとめ

- タダ電は月71kWh(約5,000円)まで無料。超えた分は70円/kWhと割高です
- 損益分岐点は月140kWh。これ以下なら本当に得、これ以上なら確実に損します
- 19か月目から毎月560円が必ずかかります(公式トップには書かれていません・年6,720円)
- 一度解約すると再契約できません。戻るつもりなら最初から選ばないでください
- 初月の無料枠は日割り。支払いはクレカかコンビニのみ、アンペア変更も不可
- 評価が★5と★1に割れているのは、使用量で損得がはっきり分かれるから
まずは検針票の「ご使用量(kWh)」を見てください。話はそこからです。
140kWh以下なら、これほど得なサービスは他にありません。超えているなら、見送って問題ありません。

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